ポリフルの薬効薬理

マウス、ラット及びイヌを用いた薬効薬理、その他の作用の各動物試験で、マウス及びラットでは「ポリカルボフィル」を、イヌでは「ポリカルボフィルカルシウム」を用いています。その理由は、マウス及びラットは少量ずつ頻回に採食する習性があり、胃酸も採食中に少量ずつ継続的な分泌になると推測されるため、「ポリカルボフィルカルシウム」を投与しても胃酸分泌の不足から、胃内でのカルシウム脱離が不十分になると考えられます。従って、マウス及びラットでの試験には活性本体である「ポリカルボフィル」を用いました。また、イヌの方には、1回の採食により十分量の胃酸が分泌されることから、臨床適用を考慮して「ポリカルボフィルカルシウム」の食後投与を行いました。

下痢抑制作用(イヌ、ラット、マウス)

センノシド誘発下痢抑制効果(イヌ)1)

【方法】 イヌに1回80gの飼料を8時間毎に与え、センノシド100mg/kgを食後4時間に単回投与して下痢を誘発し、センノシド投与後12時間の下痢回数及び便水分含有率を測定した。ポリカルボフィルカルシウムはセンノシド投与の前日から食後30分に反復投与した。また、トリメブチンマレイン酸塩はセンノシド投与前後2時間に、ロペラミド塩酸塩はセンノシド投与2時間前に投与した。なお、薬物は全てゼラチンカプセルに充填して経口投与した。便が正常な形態を失って泥状~水様となった場合を下痢と判定した。

ポリカルボフィルカルシウムは、正常イヌにおいてセンノシド誘発下痢を抑制しました。

拘束ストレス誘発排便に対する抑制効果(ラット)2)

【方法】 ラットに対し、エーテル麻酔下に胸部及び上腕部をテープで巻き軽度のストレスをかけ、ストレス負荷後1時間の便湿重量を覚醒下に測定した。ボリカルボフィル、トリメブチンマレイン酸塩及びロペラミド塩酸塩はストレス負荷1時間前に経口投与した。

ポリカルボフィルカルシウムの活性本体であるポリカルボフィルは、拘束ストレス誘発排便を抑制しました。

※本剤はポリカルボフィルカルシウムとして承認を得ています。

ヒマシ油誘発下痢に対する抑制効果(ラット)2)

【方法】 ラットを一夜絶食後、ヒマシ油0.75mLを経口投与することにより下痢を誘発し、ヒマシ油投与後4時間の下痢回数及び便水分含有率を測定した。有効性の判定は下痢回数の減少を指標とした。なお、ボリカルボフィル、トリメブチンマレイン酸塩及びロペラミド塩酸塩はヒマシ油投与の1時間前に経口投与した。下痢回数は無形便(水様又は泥状)の排出回数を示す。

ポリカルボフィルカルシウムの活性本体であるポリカルボフィルは、ヒマシ油誘発下痢を抑制しました。

※本剤はポリカルボフィルカルシウムとして承認を得ています。

プロスタグランジンE2(PGE2)誘発下痢に対する抑制効果(マウス)2)

【方法】 マウスを一夜絶食後、プロスタグランジンE2(PGE2)0.3mg/kg腹腔内投与により下痢を誘発し、プロスタグランジンE2(PGE2)投与後1時間に排出された便の性状を観察した。ボリカルボフィル、トリメブチンマレイン酸塩及びロペラミド塩酸塩はプロスタグランジンE2(PGE2)投与の1時間前に経口投与した。便性状スコア(正常:0、軟便:1、水様便:2)は観察時間内に排出された便のうち、最も性状が悪化したものを採用した。

ポリカルボフィルカルシウムの活性本体であるポリカルボフィルは、プロスタグランジンE2(PGE2)誘発下痢を抑制しました。

※本剤はポリカルボフィルカルシウムとして承認を得ています。

セロトニン(5-HT)誘発下痢に対する抑制効果(マウス)2)

【方法】 マウスを一夜絶食後、セロトニン(5-HT)3mg/kg腹腔内投与により下痢を誘発し、セロトニン(5-HT)投与後1時間以内に排出された便の性状を観察した。ボリカルボフィル、トリメブチンマレイン酸塩及びロペラミド塩酸塩はセロトニン(5-HT)投与の1時間前に経口投与した。便性状スコア(正常:0、軟便:1、水様便:2)は観察時間内に排出された便のうち、最も性状が悪化したものを採用した。

ポリカルボフィルカルシウムの活性本体であるポリカルボフィルは、セロトニン(5-HT)誘発下痢を抑制しました。

※本剤はポリカルボフィルカルシウムとして承認を得ています。

カルバコール誘発下痢に対する抑制効果(マウス)2)

【方法】 マウスを一夜絶食後、カルバコール1mg/kg皮下投与により下痢を誘発し、カルバコール投与後2時間以内に排出された便の性状を観察した。ボリカルボフィル、トリメブチンマレイン酸塩及びロペラミド塩酸塩はカルバコール投与の1時間前に経口投与した。便性状スコア(正常:0、軟便:1、水様便:2)は観察時間内に排出された便のうち、最も性状が悪化したものを採用した。

ポリカルボフィルカルシウムの活性本体であるポリカルボフィルは、カルバコール誘発下痢を抑制しました。

※本剤はポリカルボフィルカルシウムとして承認を得ています。

〔文献〕
1) T Saito, et al.: Jpn. J. Pharmacol., 83: 206, 2000
2) T Saito, et al.: Jpn. J. Pharmacol., 89: 133, 2002

便秘改善作用(イヌ、ラット)

排便増加効果(イヌ)1)

【方法】 イヌに1回80gの飼料を8時間毎に与え、ポリカルボフィルカルシウムとカルメロースナトリウム(CMC-Na)は毎食後30分に投与して2日目に、トリメブチンマレイン酸塩は毎食後30分に投与して1日目に、センノシドは食後4時間毎に単回投与して、1日の便湿重量及び便水分含有率を測定し、下痢の有無を観察した。なお、薬物は全てゼラチンカプセルに充填して経口投与した。

ポリカルボフィルカルシウムは、正常イヌにおいて排便増加作用を示しました。

※本剤はポリカルボフィルカルシウムとして承認を得ています。

排便増加効果(ラット)2)

【方法】 ラットにボリカルボフィル、トリメブチンマレイ酸塩、カルメロースナトリウム(CMC-Na)及びピコスルファートナトリウムを経口投与し、24時間以内に排出された便湿重量及び便水分含有率を測定し、下痢の有無を確認した。便湿重量は、各時間帯の累積重量を、便水便含有率は24時間の平均値を示す。

ポリカルボフィルカルシウムの活性本体であるポリカルボフィルは、正常ラットの排便を増加させました。

※本剤はポリカルボフィルカルシウムとして承認を得ています。

ロペラミド塩酸塩誘発便秘に対する改善効果(ラット)2)

【方法】 ラットにボリカルボフィル、トリメブチンマレイ酸塩、カルメロースナトリウム(CMC-Na)及びピコスルファートナトリウムを経口投与し、1時間後にロペラミド塩酸塩5.0mg/kgを経口投与して便秘を誘発し、ロペラミド塩酸塩投与後24時間に排出された便湿重量を測定し、下痢の有無を観察した。

ポリカルボフィルカルシウムの活性本体であるポリカルボフィルは、ロペラミド塩酸塩誘発便秘に改善効果を示しました。

※本剤はポリカルボフィルカルシウムとして承認を得ています。

クロニジン塩酸塩誘発便秘に対する改善効果(ラット)2)

【方法】 ラットにボリカルボフィル、トリメブチンマレイ酸塩、カルメロースナトリウム(CMC-Na)及びピコスルファートナトリウムを経口投与し、1時間後にクロニジン塩酸塩0.6mg/kgを経口投与して便秘を誘発し、クロニジン塩酸塩投与後24時間に排出された便湿重量を測定し、下痢の有無を観察した。

ポリカルボフィルカルシウムの活性本体であるポリカルボフィルは、クロニジン塩酸塩誘発便秘に改善効果を示しました。

※本剤はポリカルボフィルカルシウムとして承認を得ています。

低繊維食給与便秘モデルに対する改善効果(ラット)2)

【方法】 ラットに繊維成分の含有量を通常飼料より減量した飼料を7日間給与して便秘を誘発し、ボリカルボフィル、トリメブチンマレイ酸塩、カルメロースナトリウム(CMC-Na)及びピコスルファートナトリウムを経口投与後24時間に排出された便湿重量及び便水分含有率を測定し、下痢の有無を観察した。

ポリカルボフィルカルシウムの活性本体であるポリカルボフィルは、低繊維食給与便秘モデルにおいて改善効果を示しました。

※本剤はポリカルボフィルカルシウムとして承認を得ています。

〔文献〕
1) T Saito, et al.: Jpn. J. Pharmacol., 83: 206, 2000
2) T Saito, et al.: Jpn. J. Pharmacol., 89: 133, 2002

その他の作用

下痢・便秘誘発作用(イヌ・ラット)1,2)

ポリカルボフィルカルシウム及びポリカルボフィルは、下痢や便秘を誘発(悪化)する作用を有しませんでした。

※本剤はポリカルボフィルカルシウムとして承認を得ています。

反復投与の影響(ラット)

【方法】 [ラットの排便増加]
ラットにポリカルボフィル1,000mg/kgあるいはVehicleを7日間反復経口投与し、8日目の投与後24時間に排出された便湿重量を測定した。
[ラットの拘束ストレス誘発排便抑制効果] ラットにポリカルボフィル1,000mg/kgあるいはVehicleを7日間反復経口投与し、8日目の投与後1時間に拘束ストレス誘発排便抑制効果を比較した。

ポリカルボフィルのラットにおける便湿重量増加効果ならびに拘束ストレス誘発排便抑制効果は、7日間の反復経口投与により減弱されませんでした。

※本剤はポリカルボフィルカルシウムとして承認を得ています。

〔文献〕
1) T Saito, et al.: Jpn. J. Pharmacol., 83: 206, 2000
2) T Saito, et al.: Jpn. J. Pharmacol., 89: 133, 2002

添付文書
効能・効果、用法・用量、警告・禁忌を含む使用上の注意、効能・効果に関連する使用上の注意、用法・用量に関連する使用上の注意については「添付文書(PDF)」をご参照ください。

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